コストをかけずに始める
 

 「きちんと会社を運営するのなら、株式会社をつくって、東京にオフィスを持たなければダメだ」ということを忠告する人がいます。税理士などでも、相手の資本力などを無視してそう勧める人がいます。
 「それくらいできないようじゃ、会社をやる資格なんてないよ」という意味でしょうが、ほとんど資本力のない人がその一言で大借金をして始めてしまったらどうするつもりなのでしょうか。
 株式会社をつくって、東京のど真ん中にオフィスを構えれば、みんなが成功するのでしょうか? そんなことはまずありません。それによって成功した人などは、ほんの一握りだと思います。それで上手くいけばいいですが、そうでなかったら悲惨です。もちろん誰も責任など持ってはくれません、そういう悲惨な人は後を絶たないのです。

 バブル景気時代も終わった現在は、小さく堅くビジネスを始めるのが賢明です。もちろん生半可な、遊び心で会社を運営して欲しくはありません。気軽に会社をつくれるからといって、気軽に運営して成功しようなんて虫のいい話です。小さい会社でも、やるからには真剣に取り組まなければならないでしょう。
 これから事業を始める人は、最初は形にあまりお金をかけずに、しっかりビジネスすることをお薦めします。もちろん大成功したら話は別です。ソニーが合資会社ではおかしいでしょうし、NECの本社が地方の畑の中では不都合が起きるでしょう。ある程度成功してきたら、会社の形態もオフィスの所在地も、それに合わせるように変えていけばいいだけの話なのです。

 米国で株式会社をつくり、インターネット上に事務所や店舗を持つのは、国内で株式会社や有限会社をつくり、実際の事務所や店舗を持つのに比べると格段にコストがかからないのです。それどころか、うまく活用すると、日本で会社をつくり実店舗や事務所を借りることでは不可能なビジネスの広がりを見せる可能性もあるのです。

 米国で株式会社と法人口座をつくるのに必要なのは約40万円です。日本で法人登記をして銀行口座をつくるのに約10万円。つまり、ここまでで約50万円くらいしかかかってないのです。しかもこの中の約10万円は資本金です。
 インターネットを始めるために、パソコンを購入してプロバイダに加盟しても30万円あればお釣りが来るでしょう。ホームページ運営のためにドメインを取得して、レンタルサーバーを契約することになっても10万円もみておけば十分です。
 つまり90万円くらいあれば、アメリカと日本に法人設立と口座開設ができ、パソコンを購入して、インターネット上に店舗や事務所をオープンさせることができるのです。これは日本で会社を設立して実社会に店舗や事務所を構えることを考えると、何と10分の1から100分の1のコストです。
 軽自動車1台よりも安い投資で、りっぱに法人の設立と運営ができるのです。90万円ならば、創業時に融資などを受けなくても起業ができる可能性が高くなってくるでしょう。つまりスタート時点から無借金経営が可能になるのです。

 


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